リファレンス音源

今はそうでもなくなったが
音楽で人と交流を持ち始めたころ戸惑ったのが

「リファレンスの音源があったら聞かせて」

というのがあった。リファレンス(参照)なんかない。自分の頭にしかなってないし
自分さえ今はまだ、それをどういう風にしたいのかはわかっていない。
似たものはあるかもしれないが、それ、と指定してしまうと
その途端にそこへ向かうので、探しているものから離れようとする。

「しいて言えばこっちのほうだけど、ここじゃない」

とはぐらかしを理解してくれる人は有難い。
ソウルミュージックやジャズ、ヒップホップが好きだけれど
その演奏や形式を再現したいというわけではない

曲を聴いたときにこみあげてくる気持ちや
浮かび上がる景色とか色のようなものを探している。