ボンヤリしようぜ。

一時間空いたら、
空いた一時間に何かをたくさん詰め込もう、
濃い時間を過ごそうと人はしてしまう。
と東海林さだおの本に書いてあった。
たくさん詰め込んだら得した気分になって、
何もしないと損した気分になるのだそうな。

ボンヤリしたいねえ。と良く友人には言う。
人から見れば自分は随分ボンヤリしていると思われるかもしれないが
一旦ボンヤリを覚えてしまうとボンヤリに対して貪欲になるので
昨日より今日が、今日より明日が、もっともっとボンヤリしたいねえと
思ってしまうのである。

気兼ねなく一緒にボンヤリできる友人も良い、
MCアトムと喜界島のスギラビーチで一日中ボンヤリしたのは良かった。
あと毎年末、小林大吾と慰安旅行と称して
電車にただ乗っているがあの時間は健やかである。

ボンヤリするのは少しの罪悪感を孕んでいる、
何処かへたどり着くとぼんやりした罪悪感が
心地よい達成へと昇華されて霧散するので
電車に乗っているのかもしれない。